揺れる糸【第十章】融解する亀裂
🕑 Added 2020-03-08 14:00:30 +0000 UTC
時計の針が進む音、車が走り去る音。時間の流れが穏やかな空間で、由美と紗耶香は向き合って見つめていた。恥じらった顔を見せる由美に、紗耶香の欲求が強まる。
声を出さず、互いの浅い呼吸に意識が集中する。
目を閉じて、ゆっくりと口を近づける。温かく、柔らかい感触に脳がとろけてしまいそうになる。口の中に舌を滑り込ませると、難なく挿入することができた。由美は以前よりも積極的に紗耶香を求めているようだ。息をすることを忘れ、お互いの舌を絡ませる。身体の芯が熱くなり、頭の中が快楽で満たされていった。由美をソファーの上に押し倒し、味わうようにしゃぶり付く。
口を離し、呼吸を整える。由美の顔は赤く染まり、だらしない表情を浮かべていた。
「よだれ垂れてるよ」
腕のない由美の代わりに、口元に垂れている唾液を指でふき取る。
「紗耶香も…」
途中まで言いかけて口を紡ぐ。
見えない手が紗耶香の顔をすり抜けていった。
紗耶香は何も言わず、そっと、由美のたわわな胸を撫でる。
「んっ」
ブラジャー越しに伝わる弾力が心地いい。
「上脱がせるね」
「…うん」
Tシャツの裾を掴み、たくし上げる。
由美の上半身はブラジャーを残して裸になった。
両腕を失って以来、紗耶香に見られるのは初めてだった。
急に恥ずかしくなり、身体を隠そうと狼狽する。
「へ、変、かな」
紗耶香は由美の姿に見とれていた。
「ううん、すごく綺麗だよ」
両腕を失っても尚、引き締まったフォルムはとても魅力的だった。
ブラジャーのフロントフックを外し、胸を露にする。ブラジャーから解放された反動で少しだけ、左右に揺れた。
由美の控えめで綺麗な桜色の乳首はすでに固く勃っていた。
指先で乳輪の周りをなぞる。
「ぁっん」
由美はもどかしい刺激に身体をよじる。
決して乳首には触れないように細心の注意を払う。
続いて、舌の先っぽで乳輪を舐めて焦らしていく。
「ゃ、んっ、くすぐったい」
紗耶香の焦らしから逃れようと押しのけようとするも、幻の手はただすり抜けていくだけ。
ふと、由美は夢を見たことを思い出す。手足を失い、身体を火照らせた紗耶香とセッ〇スした夢。あの時みたいに、また紗耶香に触れたいという欲求が湧いてくる。
でも今は、紗耶香の手を止めることもできない。ただ、されるがまま。
「そこ、ダメっ」
乳首ばかりに気を取られていると、不意にズボンの中に手が入り込んできた。
慌てて股を閉じるも、紗耶香の指はパンツのクロッチに届いてしまう。
「由美のここ、びしょびしょになってる」
「い、言わないで」
指がパンツの上から割れ目をゆっくりと往復する。
甘い刺激が腰を染み渡り、筋肉が麻痺していく。
「もっとリラックスしてごらん」
紗耶香に言われるがまま、身体の力を抜いてみる。
陶磁器のような肌触りの乳房に手を滑らせ、下から揉みしだく。もう片方の手を引き締まった脇腹、鼠径部へとなぞるようにして滑らせていく。
気が付けば、性的な刺激の他にも、どこか心が安らぐような感覚を感じるようになっていた。
下腹部の奥が熱く、切ない。
「さやかぁ、お腹が熱い」
思わず、紗耶香に助けを求めてしまった。
まるで、揺り籠に乗って揺られているような感覚にとらわれていた。
紗耶香はもう一度、股間の割れ目に触れる。
「あぁっ!」
その瞬間、由美の腰がビクッと震え、激しい快感が身体の奥を突き抜け、目の前が白く染まった。
「はぁっ、はぁっ」
「気持ちよかった?」
「うん、凄く、良かった」
「紗耶香も、気持ちよくしてあげる」
そう言いつつ紗耶香の服の裾を咥えた。
「自分で脱ぐから大丈夫よ」
「いいの、私が脱がしたい」
紗耶香は由美が脱がしやすいように、上半身をかがめて両腕を上げる。
由美は胴体の力だけを使って、洋服を脱がしていく。
腕から服が抜けた反動で、由美は床に尻もちをついた。
「由美大丈夫?」
「うん、大丈夫」
ブラジャーはシャツと違ってフックを外す必要がある。手が使えない由美ではブラジャーを脱がすのは難しい。
「これは自分でやるから大丈夫よ」
紗耶香のブラジャーは由美が挑戦する間もなく外されてしまった。
献身的に接してくれる紗耶香の力になりたいと思っている由美は自分が不甲斐なく感じてしまった。
ブラジャーから解放された紗耶香のふくよかな胸が露になる。
「ソファーに横になって」
紗耶香はソファーに仰向けに寝そべると、由美はその上に覆いかぶさった。
「さっきのお返し」
舌の先っぽを乳輪の周りに滑らせる。
「あぁん」
弱い刺激の快感がもどかしい。
「ひゃっ」
由美が紗耶香の胸をイジメていると、不意に乳首に刺激が走った。
紗耶香が由美の乳首を抓っていたのだ。
強い刺激に耐えられず、口から乳首を離してしまう。
「ずるい」
「ごめんね、ついやっちゃった」
「これからは私の番だから、手を出しちゃダメ」
「はーい」