韓国の大衆浴場:番外編⑤
🕑 Added 2021-11-29 13:21:16 +0000 UTC
その日は、3人で月並みの東京観光をしてからアパートに戻った。翔吾にとってあんなに「大人びて」見えるジホは、驚くほど素直に東京の景色を純粋に楽しんだようだった。
日本と韓国、彼我の差はますます縮まり、韓国の後塵を拝することも珍しい話ではなくなってきた。韓国人の旅行先の人気ランキングで日本が第2位になったことに驚いた女子高生の話もある。彼女たちにとって、韓国は日本人の憧れだがその逆はあり得ないのである。「どうしてダサい日本に、クールな韓国人がきてくれるのだろう?」と、本気でそう思っているのだ。
さすがにジホはまだ小学生で、興味の対象は高層建築や渋谷のスクランブル交差点などであったが、初めて生で見る日本という国に、いささか文化人類学的な興味を抱いているようでもあった。
「翔吾くん、どうして日本の女の人はあんなにスカートが短いの?」
「翔吾くん、どうして日本人は韓国人みたいな服を着て韓国人みたいなお化粧をするの?」
「翔吾くん、どうして日本人はみんな背が低いの?」
それらの質問は、間違いなく韓国人の日本人に対する優越からくるものだった。そして、ジホの質問に自信を持って答えられる誇りある日本人などもはや存在しないだろう。要するに、日本人は韓国人に憧れていたのである。
————
「ふーっ!疲れた!」
翔吾のアパートは新宿から電車を乗り継いで20分ほどの私鉄の沿線にあった。間取りは1Kだが、居室は8畳と東京の学生アパートにしてはそこそこ広めだ。今から2年近く前、大学3年生になったときに引っ越したのだが、その当時すでに翔吾は愛と付き合っており、愛と会う時の空間をより心地よくするためにわざわざ広い部屋に引っ越したのだ。8畳ならソファもセミダブルのベッドも置けるし、部屋のどこでもいちゃいちゃすることができる。
「よいしょっと!」
そんな愛と幾度となく乳繰り合ったソファに、ジホは躊躇なくどさっと座った。二人がけのソファだが、ジホが真ん中に座ったため、翔吾はベッドに腰掛けた。するとジホは、「あ、そっか、ごめんごめん」と言ってからお尻をソファの片方にずらしてスペースを空け、愛に向かってぽんぽんと空いたスペースを指差した。ここに座れと言っているのだ。
「ありがとう、ジホくん」
愛はジホの「善意」をなんの疑いもなく素直に受け取った。愛が腰掛ける瞬間、ジホは翔吾の方を見てにやりと笑った。
愛とジホ。こうして二人がソファに腰掛けているのを翔吾の方から見ると、二人はまるで年の離れた姉弟のようだった。翔吾はかねがね愛の端正な顔立ちを誇りに思っていたが、ジホも負けず劣らず美しい。ジホが成長すれば、自分など比べるべくもない良い男になることが翔吾はわかっていたから、こうしたツーショットにもやきもきさせられた。
「翔吾くん、先に風呂入ってきなよ」
今日は3人でこの部屋に泊まることになっている。ジホを家に連れてくるところまでは翔吾の計画通りだった。その後の計画はジホが自分で立てたいと言い出し、翔吾はその全容を聞かされていない。だが、翔吾がシャワーを浴びることがなんらかの合図であるはずだった。
「そうしようかな」
翔吾はジホに促されるままベッドから立ち上がった。
————
シャワーを浴びて頭を洗っていると日中の些細な出来事すら、ジホによる計画の一部だったのではないかと思えてくる。たとえば、お台場の海浜公園で買ったアイスクリームをジホはズボンの股間部分にこぼしてしまった。翔吾が拭くものを買いにコンビニに行って帰ってくると、愛がジホのズボンの汚れを、おそらく近くの公衆トイレから持ってきたであろうトイレットペーパーで熱心に拭いていた。あのときの愛の、ジホの表情に何かおかしなところはなかったか?
何しろ相手は韓国人だ。愛を捧げるとは言ったものの、ジホがどのような手腕で最終的に愛を手籠にするのか翔吾は気になって仕方がなかった。これは、韓国人による日本人への女の扱い方講座のレッスンなのかもしれなかった。
シャーーー
ジホに気を遣っているわけではないが、普段よりも長めにシャワーを浴びる。その間に、幾度となくしたジホと愛との淫らな行為の妄想のせいで、翔吾のペニスからはお湯で流れる先から我慢汁がぬるぬると溢れ出ていた。
居室にはジホと愛が二人でいる。ジホはただの子供ではない。韓国人なのだ。つまり、部屋にいるのは一人前のオスとメスなのだ。それだけで翔吾はペニスを硬くした。
15分ほど丁寧に体を洗い脱衣所に出た。一瞬耳を澄ますが部屋の方からは何も聞こえない。鼓動が翔吾の心臓を速く、強く打った。
その時である。
「……ぃやっ!」
かすかに愛の声が聞こえた。はじまったのだ。韓国人による日本人の調教が。かつて翔吾が味わい、今は彼女の愛が味わおうとしている極上の調教。翔吾はごくりと唾を飲み込んで、そっと居室へのドアを開けた。