個人的マスタリング方法の変遷②
🕑 Added 2021-09-19 17:21:51 +0000 UTCこんにちは!
前回の続き、今僕がやっているマスタリング(とミキシング)について話していくよ。
前回とは逆に、2mixとマスタリングはプロジェクト分けてます!
もちろん2mixの時点でしっかり音は整えてるんだけど、音圧とか低音のサイドカットとかはマスタリングに任せてて気にしてないよ。
まず、シンセ(基本的にベースとドラム以外全部)、ベース、ドラム、ボーカルの4つのグループに分けて全てのトラックを入れているよ。
↑これはテンプレ
で、このシンセ、ベース、ドラム、ボーカルの4つのグループにリミッター(+シンセとボーカルはローカットEQ)をかけてます!
↑使っているのはPro L2
設定はAggressiveモードでアタック最遅、リリース最速!(一番原音のトランジェントを保つ設定)
なぜ各トラックにリミッターを挿してるのかというと、
今2mixを作る上で一番気にしているのが曲全体のピークだからです!
だいたい今は皆マスタリングで最後にリミッター挿して曲のピーク(キックとかスネアみたいな瞬間的に音がでかくなる部分)を潰して海苔波形にしていくと思うんだけど、
2mixでピークが飛び出まくっていたら、きれいに圧縮させるのがとてもむずかしいんだよね。
だから各グループ単位でリミッターを挿してあげることで、予めピークを軽く抑えつつ
各グループごとの音量差を平均化させることで音も自然になめらかになるということ!
とはいえ、このグループのリミッターで(特にドラムとか)ガッツリ潰してしまうとそれはそれで足かせになるかもしれないから
軽く潰すくらいで大丈夫だよ。(キックとスネアの鋭いピークを軽く抑えるくらいね)
そして、マスターにはリミッターを挿さない!前回と真逆だね〜〜
というわけで、このグループ単位でリミッターをかけて調節するメリットを上げていくよ
1.マスタリングで自然に圧縮できる
これが一番大きいかも。
2mixで致命的なピークは全部取ってるからね。
ただリミッター挿してGain上げるだけでもバランス破綻させないまま結構持ち上がってくれるはず。
2.他の方にマスタリングしてもらう事になった場合、想定外のバランスになりにくい
これも個人的には大きいよ。
前回の爆音2mix法はリミッター挿しっぱ+そのまま潰しまくりの作業になってしまうから、2mixとして書き出した時はどうしてもキックやスネアのような鋭いピークが目立ってしまう(体験談)んだけど、
今回の方法はマスターにはリミッター挿さずに作業してるから、自分もマスタリング後の音像をイメージしやすいし、マスタリング担当の方もマスタリング作業しやすいはずだよ。
(ちなみにメガレの場合は今はまめゆくんにマスタリングして頂いているけど、いつも最高のマスタリングで感謝していまつ・・・!)
3.各グループ単位のバランス調整がしやすい
グループ単位でリミッターを挿してることで、ドラムはだいたいこのくらいの音量、ベースはこのくらいっていう目安がつかめるから、楽曲全体を俯瞰した時のざっくりとした音量調整(個人的にマクロのミックスって呼んでる)がかなり楽になるよ。
マスタリング設定
2mixプロジェクトの解説はこのくらいにして、次はマスタリングプロジェクトの解説をしていくよ。
今回はSky Seekerのセルフマスタリングverのプロジェクト!
(いつも使うプラグインはだいたい同じ)
まず、上の2mixの波形を見てわかるように、あらかじめ極端なピークは取り除いてるから、形がある程度きれいにまとまっているね。
そして、マスタリングチェーンに音を通す前に、wavesのSSLコンプでパッツパツに潰した音を必要に応じてセンドで調節して少し混ぜているよ。(トランジェントを軽く補強してあげたいからね)
↑センドで送るコンプの設定
さてさて、マスタリングチェーンの解説をします!
今は
コンプ→EQ→イメージャー→コンプ→クリッパー→リミッター
の順番です。
それぞれの役割なんだけど
tube感を足す→軽く帯域調節する→高音域を左右に広げる+低域をモノにする→グルーコンプでまとまりを出す→ピークをある程度潰す→0超えないように仕上げのリミッター(添えるだけ)
って感じかな。
まず最初にこれ!!
Pulsar MUのコンプ本当にかかり方が気持ちよくて大好き。
Thresholdを下げるよりもDual Inputを上げたほうがほどよくTube感が足されて音に存在感が出てくるよ。
アタックは遅め、リリースは速め。あんまり潰しすぎないのがポイント!
EQは本当にかるくかける程度で。基本1db以上は上げてない!(2mixがうまくいっていたらそれでいいはず)
超低音と超高音は削っているけどこれは好みの問題かな。
これで微妙に質感が変わるから曲によって判断。
次はイメージャー!
Ozoneのイメージャーは帯域ごとに調節できるからお気に入り。
このプラグインで高音域を中心にかるくワイドに広げて、逆に100Hz以下は-100に設定して完全にモノにしてる!
ジャンルにもよるかもだけど超低音はモノラルにしておくと音に締まりが出て僕的にはおすすめ。
そしてLive付属のGlue Compressor!
これもアタック遅め、リリース速めでかるーく潰してまとまりを出してあげてるよ。
次にクリッパー!
このクリッパーはピークをある程度潰してあげるのが役割。
リミッターでピークを潰すんじゃなくて、クリッパーで潰すほうが自然な仕上がりになるよ。
で、このクリッパーは音量ガン上げ担当です。
ちなみにこのクリッパーはJoey Sturgis Toneから出てるJSTClipというプラグイン!
安いし潰れ方がとても気持ちいいからおすすめだよ。
最後にリミッター!
これで音量持ち上げていくわけだけど、すでに前の段でクリッパー挿してるから実はGain全く上げてないよ!
でも0超えないように一応リミッターで蓋してまつ。
と、現在はこのようにマスタリングを行っています!
何か質問があったらなんでも聞いてね。
ではまた!
Comments
asor
参考動画はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=TBuQHNnGcb8
asor
返事ありがとうございます! 助けになりました。 プラグインのlatencyについての問題は、例えばwavファイルトラックやMIDIトラックのChainにlatencyが激しいプラグインを入れた時に、その後ろの拍子によってTriggerされるプラグインもそれだけの時間を置いて作動してこそ元通りに聞こえるのですが、Liveはなぜか拍子にTriggerされるプラグインたちを全部「ホストリズム」に従属させてしまうので、正常な場合よりもむしろエフェクトが早くかかってしまう問題ですね。それでも普通はマスターチェーンを除くと、レイテンシーの激しいプラグインを使うことはほとんどないので大丈夫だと思います! この問題、どんな曲でPro-Q3を「Linear Phase」モードに設定してレイテンシーを大きくし、その後にLFOToolやVolumeshaperを挿して聞くと分かりやすいと思います!
rejection
なるほど! 僕はそういった場合は、 レーテンシーのあるエフェクターをかけた状態で一度書き出して、wav化した後にKickstart等をかけますかね。 フリーズさせたくないのであれば、気にならなくなるレベルまでトラックディレイをマイナス値でずらしていく、とかですかね…。 とはいえ、僕はLiveでそこまで酷いズレを体験したことが無いので、やったことはないです…。 またこれも噂の範疇ですが、プラグインによるレイテンシーの影響はFL Studioが深刻であると聞いたことがあります。
asor
本当にありがとうございます! もう一つ質問したいことがありますが、LiveにはKickstartとかAutoPanとかDAWのBPMに従属して作動するエフェクターは、レーテンシーが存在するエフェクターの後ろにある場合、その差が補正されないためにサウンドが少しずつ変わってしまうと聞いています。こんな時はどう解決しますか?
rejection
1asolさんこんにちは!コメント嬉しいです! まず写真でPro L2が2つ挿されている理由ですが、Pro L2に限らずリミッターはTrue Peak設定をしても書き出し時のエンコード等によってピークが0dbを超えてしまうことが多々あるので、outを-0.1dbに設定したPro L2を念の為2つ挿しています!半分おまじないみたいなもので気にしすぎかもしれませんが… リターントラックのGateですが、これはアナログモデリング系コンプレッサー特有のノイズをカットする意図で入れています!とはいえwavesのSSLは耳に聴こえるほどのノイズは無いので気にしなくても大丈夫ですが、 僕はアナログモデリング系プラグインを使う場合は必ず直後にGateをインサートしてThresholdをノイズがギリギリGateされるくらいの値でセットして、うっすらと鳴るノイズを極力回避するようにしています!
asor
こんにちは! Signalから一曲も欠かさず聴いている韓国のファンです! 役に立つ記事たくさん投稿されていてとてもいいですね〜〜 三番目の写真にPro-L2を同じセッティングで 二つインサートする理由がありますか? リターントラックのSSL G Compの後のGate Thresholdを どうやってセットすればいいのかも知りたいです。