【原神】酔って朝チュンした次の日から真面目で誠実な蒲公英騎士様がクソ面倒くさい女に変わった…と証言する旅人Sくんのお話をまとめた事例集➀
🕑 Added 2023-09-02 02:13:29 +0000 UTC
始まり
その日、旅人はいつも以上に深酒をした。
モンドで一番の酒場、エンジェルズシェアを構える赤毛の店主が、これ以上飲むなと酒を出してくれなくなるまで飲みまくった。
その隣で飲んでいたジンも同様である。
実はその日、西風騎士団の中でも特別に親睦のある者だけを招待したパーティーが開催されていた。
偵察騎士や図書司書に絡まれ、騎兵隊長には煽られ…いつもと比べ物にならない勢いで大量の酒がジンの身体に流れ込んでゆく。
特に遊撃小隊隊長VS騎士団団長代理の[決められた時間内でどちらが鮭を多く飲むか]という勝負はその日一番の大盛り上がりだった。
ちなみに結果は騎士団団長代理の勝利。
顔を真っ赤にしてバーのカウンターに勢い良く突っ伏した遊撃小隊隊長は、遊撃小隊測量士が介抱を申し出てご帰宅となった。
こうして大変盛り上がったパーティー。
モンド城の住人が眠りにつく時間。招待者がポツポツと帰り始める頃には、二人とも完全に出来上がっていた。
その後「私がっ…も"っどぉ…ひぐっ…」と泣きべそをかきはじめたジンの話に黙って耳を傾ける店主と旅人。中々に重い話をするので、旅人は帰るタイミングを見失っていた。
少し経ってジンが落ち着いた時、店主が一言「飲み過ぎだ。旅人、彼女を送ってくれ」
ベロベロによったジンを支えて店を出る。近くの宿屋に…とも考えたが、こんなに酔った状態を見られる事は彼女も本意で無いだろう。
そう思って塵歌壺の中へ彼女を招き、客室用として置いている部屋に通した。
部屋の真ん中には少し大きめのベット。端の方に気持ち程度の机と椅子が置いてあるだけの殺風景な部屋。
「今日はここを使って」
顔を真っ赤にしたジンをベットに座らせて部屋を立ち去ろうとする。
直後、ジンに袖を掴まれて足を止める。
「もう…少し…一緒に………」
ベットに座りながら、上目遣いをして服の袖を掴んで離さない。
その日は大量に飲んだせいか、いつも以上にジンが魅力的に見えた。
モンドの誰からも慕われる彼女。自分も仲間として…友として…部下としても彼女の事を尊敬している。
自分よりも背が高く、力も強い。責任感もあり、どんな事にも人一倍努力する。そんな彼女が弱々しく自分の袖を掴んでいる。
「…っ…すまない…旅人……」
そう言って袖から手を離すジン。
落ち込むように、斜め下を向く彼女
部屋をほのかに照らす黄色い照明が、目の前の彼女を更に魅力的に映す。
彼女の頬に手を当て唇を近づける。それに応えるように彼女も目を瞑った。
「んっ…旅人っ…っ……あっ…///」
互いの唇が触れ合った。
筋肉質だが女性らしさのある柔らかい身体、少しだけ汗をかいた彼女の香りが鼻孔をくすぐる。それからは考えるまでもない…
気づいたときには彼女を押し倒していた。
事例➀
「あぁ…やっちゃった……」
カーテンの隙間から朝日が差し込み、ベットの上で横になる二人の男女を照らした。
両者とも髪は乱れ、生まれたままの姿。そこに一枚の毛布がかけられている。
昨日の事が思い出される。
どちらが先に尽きたのか覚えていない。ただ、互いが互いを貪り合い日々のフラストレーションを強制的に発散させるような激しい交尾だったことだけは覚えている。
それと酷い二日酔いだ。
頭がズキズキと痛み、胸の辺りがムカムカする。それと全身の筋肉痛。
こんな状態だ。
このまま一日中横になって、後ろで眠るジンの綺麗に整った寝顔を眺めていたい。
だがそうもいかない。
今日はバーバラと会う約束がある。
後ろで眠る女性と情熱的な夜を過ごした次の日に、他の女性に会うのは無節操かもしれない。
だが、バーバラとは一週間ほど前から約束していた。彼女も大変楽しみにしていて、仕事中も上機嫌に鼻歌を歌っていると、信仰心が低くてよくサボる赤毛のシスターに教えてもらった。
だから行かねばならない。
昨日団長代理と夜遅くまでニャンニャンしていて、全身が筋肉痛なので行けません。ごめんなさいなんて言えるはずがない。
ましてやそのニャンニャンしていた相手が、尊敬している自分の姉となると彼女は落ち込んでしまうかもしれない。
予定では昼前に西風教会の前で待ち合わせということになっている。予定時刻にはまだ早いが、真面目な彼女の事なので既に待っている可能性も否定出来ない。
俺もそろそろ起きて準備をしよう。そうして重い身体を起こそうと……
「…ん?」
動かない。
筋肉痛が想像以上に酷いんだろうか…
いや違う。起き上がろうとした瞬間に後ろから手が伸びてきて、俺をロックした。
身体をモゾモゾと動かして、何とか後ろを振り向くと、こちらを見て微笑むジンと目があった。
「旅人。やっとこっちを見てくれたな。」
ジンはそう言って顔を近づける。旅人の頬に軽いキスをすると、旅人の身体を抱き寄せてその胸板に顔を埋めた。
スゥーッ…と思いっきり香りを吸い込み匂いを堪能するように深呼吸して、幸せに満たされたように顔を緩める。
「ふふふっ……」
天使のような微笑みで、旅人の胸板にスリスリと頭を擦りつつ抱き締める力を少し強める。一体何が起きているんだ…
いつもなら誰よりも早く起きて業務を始めるジンが、今はこうして安心しきったように寝息を立てている。
あの時塵歌壺に招き入れた事は間違いじゃなかった。もしこの現場を誰かに見られてしまったら、大変な事になっていただろう。
ジンの柔らかい身体が密着して嫌でも反応してしまいそうになる。
いかんいかん。ここでもう一戦なんてしたら確実にバーバラとの約束に遅刻してしまう。
ジンは寝ぼけている可能性がある。取り敢えず夢の世界から戻って来てもらおう。
「ジンさん?起きてください」
「ん〜……」
抱き締める腕を離して目を擦る。そこには凛々しさの欠片も無い。普段のジンと同一人物とは思えないほど間延びしている。
「今日は休みにしよう。こうして抱き合っていればいぃ……zzz…」
埒が明かない。誰だこの人。
規律と秩序を重んじ、西風騎士団の騎士としての見本となるような彼女はどこに行ってしまったのか。
こうしている間にも時間は過ぎて行く。出掛ける準備にも時間がかかる。
だが、こんなに間延びして可愛い猫のようになっていても、彼女が旅人を抱き締める力は半端なものではない。
彼女の抱擁を抜ける事は不可能と判断した旅人は、彼女を起こして抱擁を解いてもらう作戦に切り替えた。
「ジンさん…起きてください。ここでゆっくりしてても良いですけど、手だけは離して貰えると助かるんですが……」
「んっ……私をここに置き去りにしてまで、やらねばいけない予定があるのか?」
「いやっ…それは………」
ジンは面倒くさい彼女のような事を言う。
ここで他の女性と会う為に…なんて言ったらどんな反応をするんだろうか。いや、今日の予定の相手はバーバラだ。彼女の妹だ。正直に言えば大丈夫…なはず。
「バーバラなら…」ときっと彼女も抱擁を解除してくれるに違いない。彼女は少々バーバラに甘い所があるからな。
「そうです。実は今日バーバラと…」
「バーバラ?」
地雷を踏んでしまったかもしれない。
今までなんとも寝ぼけているような間延びした声を出していた彼女が、いつものはっきりとした鋭い声を出した。
「バーバラと何をするんだ?」
逃さないと訴えるように、長い足と腕を絡めて更に密着する。
先程までのリラックスして緩んだ表情は曇り始め、不愉快を顕にしてこちらを見つめた。
「いや…何をするかは決まってないけど…」
「そうか…ならこのままで良いな……」
そうしてまた安心したように、俺の胸板に顔を埋めて安らかな寝息を立て始める。
このままとはどういう事だろうか。バーバラの約束を反故にしてまで、自分を優先しろとあのジンが言っている。
本当に何が起きているんだ。頭のネジが大量に外れてしまったのかもしれない。
そんな事を考えている時間はない。
もうそろそろお昼になる。バーバラは確実に待っているだろう。何とか打開策は…
「あ、そうだ!ジンさんも一緒にどうですか?ね?」
開放してくれないなら、逆にそのまま連れて行けばいいのだ。
バーバラも、ジンならば嫉妬する事もなく三人で休日を楽しめるはず。
「そう…だな………一緒になら…まぁ…取られる心配も…ないだろうし……」
そう言って蛸のように絡めた足と手を離して抱擁を解除した。
発言に地雷臭を感じるが、ここは放っておこう。今はバーバラとの約束が先決だ。
一度塵歌壺を出てジンの私室に向かった。
目の前で着替えているジンを見ていると、昨日の夜の事を思い出してしまう。
「旅人…あんまり見ないでくれ///」
「あっ…ごめんなさい……」
先程まで二人とも同じベットに裸で寝ていたというのに、ジンは頬を赤らめた。
ジロジロと見過ぎだったか……
「もういいぞ旅人。い、行こうか…///」
「うん……」
白い縦セーターにジーパン。ジンの高い身長と完璧な体格も相まって大変似合っている。普段の彼女と比べると少々気合を入れた格好にも思えてしまうが……
こうしてジンと旅人はバーバラの待つ西風協会へと向かった。